お手て

恒例の徘徊しながら
自分にとって小説とはどうあるべきか
ってのを考えてて、
箸ではなく手であれ。
って結論に達した。





どういうことかってえと、
テーブルの上に食いモンがあります。
それがパスタならフォークを、
シチューならスプーンを、
白米なら箸を使いますよね、
大抵の人が。





食いモンによって
どれを使おうかと考えますが、
じゃあその食器を手にとって使うとき、
手の動かし方とかいちいち考えないですよね。
「こいつを使おう」って意志と直結して、
考えずに手が動くわけです。





思えばバンドやって絵を描いて、
小説も書いて馬乗って談義して、
ゲーム作って格闘技やって……
ついでに社会人の真似事もして。
そんなガキの頃には、
「小説じゃなくても」って考えがあった。
けど小説をずっと書いてるうちに、
それが限りなく小さくなっていってる。






そいつは小説が
箸から手に変わってきてるんだろう、
とか思った。
ASTRAが終わった辺りで
完全に手になるかもしれない。
終わってみなきゃ分かんねーけど。







けど完全に手になったらなったで、
まだまだ先は無限にあるんだけど。